小学校からのお知らせを見て、今年は調べてみた
7月になると、私の住んでいる地域では田んぼへの農薬の空中散布が始まります。 今年も15日から26日にかけて、無人ヘリコプターによる散布が予定されています。
散布前には学校から書面での案内があり、市内放送でのお知らせもあります。 でも、地区ごとに散布日が異なり、しかも夏休みの期間中。 案内が届いていても、うっかり意識が薄れてしまうことってありませんか?
私が子どもの頃は、町内全地区が同じ日に一斉散布されていたので 「今日は農薬散布の日」という意識が地域全体で共有されていました。しかも、登校時間が遅くなっていたため、子どもたちの意識も高かったのです。 ヘリコプターからドローンによる散布に変わってから、地区ごとに日程が分かれるようになったのかもしれません。
今年、子どもの通う小学校からのお知らせを見て、 息子の不登校をきっかけに食や環境への意識が変わった私は、 「いったい何が散布されているのか、子どもの体への影響は?」を 初めてしっかり調べてみることにしました。
調べてわかったことは、予想以上に気になるものでした。
同じように心配しているお母さんに届けたくて、この記事を書いています。
散布される農薬は3種類
今年、うちの地域で空中散布が予定されている農薬はこの3つです。
- BMエイトスタークルゾル
- トライトラムフロアブル
- トップジンスタークルフロアブル
名前を見ても最初はピンとこなかったのですが、成分を調べて驚きました。
3つのうち2つ(BMエイトスタークルゾルとトップジンスタークルフロアブル)に、 ジノテフランという成分が含まれていたのです。
ネオニコチノイド系農薬「ジノテフラン」とは
ジノテフランはネオニコチノイド系農薬の一種です。
ネオニコチノイドとは、1990年代以降に急速に普及した殺虫剤で、 タバコの成分「ニコチン」に似た化学構造を持ち、虫の神経系を麻痺させて効果を発揮します。
当初は「害虫にだけ選択的に効いて、哺乳類には安全」として普及しました。 ところが近年、人体や哺乳類への影響を示す研究が次々と報告されています。
ネオニコチノイドの3つの特徴
① 浸透性がある 根・葉・茎・果実の内部まで浸透するため、水洗いだけでは落ちません。
② 残効性が高い 作物や環境中に長期間残留します。
③ 水溶性が高い 水に溶けやすいため、河川や地下水にも広がりやすいという特徴があります。
空中散布が特に心配な理由
通常、農薬は原液を1,000倍程度に薄めて散布します。 ところが、無人ヘリコプターによる空中散布は、より高濃度での散布になります。
さらに怖いのが「吸入」のリスクです。 化学物質の体内への取り込みは、8割が肺(吸入)と言われています。
つまり、空中散布の時期に屋外にいると、 農薬を呼吸で直接体内に取り込んでしまう可能性があるのです。
特に子どもは体が小さく、体重あたりの曝露量が大人より多くなりやすい。 しかも脳の発達途上にあるため、神経系への影響を受けやすい状態にあります。
報告されている人体への影響
毎日農薬中毒患者を診療している医師によれば、 ネオニコチノイド系農薬による症状として以下が報告されています。
| 症状 | 患者に見られる割合 |
|---|---|
| 手指の震え | 90〜100% |
| 短期記憶障害・もの忘れ | 70% |
| 腹痛・胃痛 | 50% |
| 長時間続く咳・じん麻疹 | 40% |
| 不整脈 | — |
一般の病院では「風邪」「アルツハイマー」などと診断されてしまうことが多く、 農薬との関連に気づかれにくいのが現状です。
また、2008年にはジノテフランの空中散布によって、 女性が急性中毒で入院し、脈の変調・心臓異常・バランス感覚低下などが 報告された事例があります。
子どもの脳への影響が特に心配な理由
ネオニコチノイドがニコチンと似た構造を持つことは、前述の通りです。 そしてニコチン(アセチルコリン受容体)は、脳の神経発達に深く関わっています。
子どもの脳への影響が特に心配される理由は3つあります。
① 体重あたりの曝露量が多い 体が小さいほど、同じ濃度の農薬でも相対的な影響が大きくなります。
② 血液脳関門がまだ未発達 脳を守るバリア機能が未熟なため、化学物質が脳に入り込みやすい状態です。
③ 脳の神経回路が発達途上 胎児期〜小児期は脳の神経回路が急速に形成される時期。 この時期の曝露が、神経発達に影響を与えるリスクが懸念されています。
自閉症スペクトラム(ASD)やADHDの増加と環境化学物質との関連を示す研究は、 国内外で蓄積され続けています。 「確定した原因」ではありませんが、リスク要因のひとつとして認識しておくことは大切だと思っています。
私が今年から変えたこと
調べてから、散布期間中はこんなことを意識するようにしました。
✅ 散布当日・翌日は窓を閉める 特に早朝〜午前中の散布が多いため、換気のタイミングに注意。
✅ 洗濯物を外干しにしない 農薬が付着した衣類を長時間着続けることを避けるため。
✅ 散布時間帯の外出を控える 特に子どもの外遊びは散布後しばらく避けるのが賢明です。
✅ 散布期間中は野菜をよく洗う 近くの田んぼからの飛散が、家庭菜園や近隣の野菜にも影響する可能性があります。
✅ 子どもにも正しいリスクを伝える 「農薬が体の中に入ると、悪い作用をしてしまう可能性があること」を子どもの言葉で説明しています。散布中はもちろん、しばらくの間は田んぼ周辺の草木を触らないようにと伝えることで、子ども自身が自分の身を守る判断ができるようになります。知識は、子どもにとっても「自分を守る力」になると思っています。
農業を否定したいわけではない
最後に、大切なことをお伝えしたいと思います。
農薬散布は、地域の農業を守るために必要な取り組みです。 農家の方々の努力があって、私たちは日々食事ができています。
私がこの記事で伝えたいのは「農薬をなくせ」ということではありません。
「何が散布されているかを知り、できる範囲で家族を守る選択をしよう」
ということです。
知識があれば、選択肢が生まれます。 知らないままでいることと、知った上で行動することは、まったく違います。
子どもの生きづらさ、不登校、発達の凸凹。 その背景には、遺伝だけでは説明できない環境要因が関わっている可能性があります。
できることから、ひとつずつ。 まずは「知ること」から始めませんか。
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きよみ|予防習慣ヘルスアドバイザー / 栄養ベーシックコーチ
自身の子どもの不登校経験をきっかけに、食・生活習慣・栄養の観点から 不登校・発達が気になるお子さんのお母さんをサポートしています。 🌐 b8-wellness.com 📷 Instagram @bewellness_kiyomi
