月1回しか登校しなかった息子が、宿泊体験に参加できた理由

子育て

少し前の私は、1日中ゲームに明け暮れる息子の姿を見るだけで、奥歯を噛み締めるほどの怒りと不安が込み上げていました。

ゲーム中はあんなに元気で、楽しそうに笑っているのに、どうして学校へは行けないの?
このままゲーム依存になって、昼夜逆転して、将来ニートになったらどうしよう……。

「親として、なんとかしなきゃいけない」

頭の中は常に「不安」でいっぱいで、口から出るのは息子を追い詰める言葉ばかり。言ってしまった後に「また自己肯定感を下げちゃった……」と激しく後悔し、自分を責める。そんな最悪な負のループの中にいました。

今の私も、たまに不安になるし、口うるさく言ってしまうこともあります。
でも、「自分を激しく責めること」はなくなりました。
栄養を整え、心の仕組みを学び、自分を客観的に振り返る力が身についたからです。

そんな私たちが、先日、ひとつの大きな試練を迎えました。

5年生の宿泊体験、迫る「焦り」

5年生になり、環境の変化やお友達とのちょっとしたトラブルから、4年生の時よりも登校できる日が減っていた息子。

おそらくHSP気質(ひといちばい繊細な気質)があり、頭の中で人一倍いろんなことを考えすぎてしまうタイプです。
そんな息子に、学校の先生は「どうにか宿泊体験に参加させてあげたい」と熱心に作戦を考えてくださいました。

息子自身も、行きたい気持ちと、行きたくない気持ちが「50%ずつ」で揺れている状態。

「少しでも当日のシミュレーションができた方が安心なはず」 私と先生のそんな焦りが、知らず知らずのうちに息子に伝わっていたのでしょう。
当日が近づくにつれ、息子の「学校へ行きたくない」という拒絶は強くなり、ゲームに没頭する時間も増えていきました。

前日の夜、ゲームの最中に先生からかかってきた電話に、適当に聞き流して生返事をする息子の姿に、私は強烈な嫌悪感を抱きました。

でも、今の私は以前の「見張り番のママ」ではありません。
先生方とも話し合い、「当日遅れてもいい、2日目だけでもいい、行かない選択をしても、それでいい」と覚悟を決めました。

そして、ゲームへの態度については、今回は夫から注意してもらうことに。
「2人同時に怒らない。私は口を出さず、息子の支え側に徹する」
夫婦でそう役割を分担し、私はぐっと耐えました。

深夜1時、息子の頭の中を書き出す

その日の夜、息子と2人きりで話をしました。 張り詰めていた糸が、プツリと切れた瞬間でした。

「どうせ俺なんて、生まれてこなければよかったんだ」

「人生、やり直したい」

――胸を刺すような言葉が、溢れ出しました。

この子にここまで言わせてしまっていたんだ。 私は素直に謝りました。
思いきり感情を出し切った息子に、5年生になってから嫌だったこと、本当はどうしたいのか、ひとつひとつ聞いていきました。

普段、大人が頭の整理に使う「ジャーナリング(紙に書き出すこと)」を、息子の言葉でやってみたのです。

「こんなにたくさんのことが、この小さな頭に詰まっていたんだね……」

書き出されたノートを見ながら、胸が締め付けられました。
これまでは「アドバイス(問題解決)」をしようとして、彼が自分で考える力を奪っていたことにも気づけました。ただ理解することだけに集中した、2時間以上の対話。
時計は深夜1時半を回っていました。

「お泊まりはしない。でも、行ってみる」

息子は自分で考えて、そう決断したのです。

深夜までかかってしまいましたが、とても大切な時間だったと感じています。

家族が「チーム」になった瞬間

翌朝、夫が「今日は重要な1日になる気がする。後悔しない選択をしたい」と、残り少ない有給を使い、仕事を休んでくれました。

宿泊施設への送迎に往復2時間かかる場所。午前中は、私がどうしても外せないオンラインの勉強会があったため、朝早く起きれなければ、午後から送っていくしかないと諦めていました。
でも、夫がいてくれたおかげで、午前中のうちに息子をみんなの元へ送っていくことができたのです。家族のピンチに、有給を使ってまでチームとして動いてくれた夫の存在が、心から嬉しかったです。

流石に、深夜1時半まで起きていたので、朝の集合時間には間に合いませんでしたが、
合流前は「怖い、怖いよー」と泣きそうだったけれど
午前中、息子はみんなの輪の中に入っていきました。

一緒にカレーを作った。
キャンプファイヤーを囲んで、練習できなかったダンスを踊った。
お風呂にも、みんなと一緒に入った。

そして夜、息子は自分で言ったのです。 「明日も、参加する」と。

翌朝は朝食後にみんなと合流して、筋肉痛に耐えながらオリエンテーリングも参加しました。

5月に入ってから、たった1日しか登校できていなかった息子が。
本当に、本当に勇気のいる行動だったし、頑張ったと思います。

大きな勇気を持って一歩踏み出した息子は、ここからまた、自分の足で歩き出す気がしています。

今回の「成功体験」から学んだこと

この出来事は、親である私にとっても大きな成長でした。

  • 行っても行かなくても、ジャッジしないフラットさ
  • 夫婦のどちらかが注意するときは、もう一方は支える側に徹する
  • 余計なアドバイス(正論)はせず、理解することに集中する
  • 子どもの頭の中を一緒に紙に書き出す(ジャーナリング)
  • 家族がひとつの「チーム」になる


振り返ってみると、私がこの夜に落ち着いて動けたのは、「正しい知識があったから」でも「経験があったから」でもありませんでした。
ただ、自分のカラダと心を、少しずつ整えてきたから
それだけだったと思います。

あの頃の私のように、今夜も一人で奥歯を噛み締めているママへ。
まず、自分の「現在地」を知ることから始めてみませんか。

あなたのカラダの現在地を知る